David S. Ware Quartet : Dao
ARTIST / David S. Ware Quartet
TITLE / Dao
LABEL / homestead
DATE / 1996
TITLE / Dao
LABEL / homestead
DATE / 1996
1438。以前紹介した盤"Cryptology"。面子はDavid S. Ware(テナーサックス)、William Parker (ベース)、Whit Dickey(ドラム)、 Matthew Shipp(ピアノ)。もちろんWareが作曲、プロデをつとめています。録音ミックスはフリー系に定評のあるJim Anderson。Daoというのは何かしら東洋思想のTao系列関係だったと思いますが、詳細の書かれたパッケージがどっかいったのでスルーします。今でも着実に新譜を積み重ねているこのカルテットですが、それだけ一定の人気があるということでしょう。そこにはもちろん実力も必要とされます。homesteadが瓦解したのちにはaum fidelityやLサイドが注目しているというthirsty earといったニューヨークのレーベルからリリースしています。彼らが生粋のニューヨークジャズメンといえる証左だと思います。しかもそれなりにアンダーグラウンドの歴史を蓄積するなかでフリーの文脈では他の都市に負けず劣らずの位置にあると思われる都市のリスナーを満足させ続けるのはなかなか難しいことなのではないでしょうか。本作でもビニールをこするような渋い音でテナーを聞かせ、リズム隊はお見事なリズムのうねりを作り出しています。ピアノは全体の流動構造を壊さずに、音色のきらびやかさによって、泥臭い全体をアーバンに塗り替える。いい盤だと思います。