Kees Hazevoet : Pleasure
ARTIST / Kees Hazevoet
TITLE / Pleasure
LABEL / atavistic
DATE / 1970/2004
TITLE / Pleasure
LABEL / atavistic
DATE / 1970/2004
1394。atavisticで重要な位置を占めると勝手に考えているunheard musicシリーズ。面子はメインのKees Hazevoet(ピアノ、クラリネット、トランペット)、Kris Wanders(アルト・サックス)、Arjen Gorter(ベース)、Louis Moholo(ドラム)です。多分皆さんフリージャズの文脈では結構著名人なんでしょうが、僕は知ってる人が一人もいません。Kees HazevoetとKris Wandersは学友だったみたいで、Keesさんはオランダ出身らしいですが、どこを基盤としていたのかも謎ですね。というのもKrisさんとArjenさんはGlobe Unity Orchestraというドイツ系の集団に絡んでいたからなんですが。一応本作はアムステルダムで録音されています。オリジナルはたった250枚しかリリースされていないようで、そりゃunheard musicだろうと思いますが、やっぱり知る人ぞ知る盤なんでしょうかね。たしかにぽっとでのカルテットには出せない緊張感を放っていることが素人耳でもわかります。Keesさんにはドラマーに対する並々ならぬ思いがあったらしく、南アフリカ出身のLouisさんに行き着くまでには紆余曲折あったようです。しかしそのこだわりがこのような現在でもアクチュアリティを持った名作を作り出したのかもしれません。にしてもピアノも管楽器もやってしまうKeesさんは、この界隈では普通のことなんでしょうか。まあサックスがいるのでピアノへの傾斜が強くなってはいる感じはしますが。ねじりだすようなサックスと妙に軽快でありながら音全体を表面加工するピアノ、そして土台をまさに影で支えるベースに、やたらパフォーマティブなドラムと、非常にバランスの良い1枚だと思います。飽きないでしょうね。