Global Communication : 76:14
ARTIST / Global Communication
TITLE / 76:14
LABEL / dedicated
DATE / 1994
TITLE / 76:14
LABEL / dedicated
DATE / 1994
1264。2005年にはスペシャル・エディションとしてリリースされ、再び名前がばっと広がった印象のあるこの盤。アンビエントの傑作として何度も言及される力を持つ。Glibal Communicationはそれほど盤をリリースしているわけでもないが、活動期間は90年代初頭からであり、しっかりとテクノの勃興に参与している。この盤は2ndである。Mark PritchardとTom Middletonという2人組みによって生み出されたこの盤がどれほどのヒロイックサを秘めているか僕自身も楽しみにしていたがなるほど、そうだなぁという程度の感慨。僕の名盤設定は低いようでいて高いので、この盤は期待を裏切らなかっただけでも相当良いといえる。アンビエントに旋律を求めるというのは邪道だと考えているが、一方でそれは重要な要素でもある。いうまでもなくこの盤の旋律の奏では見事である。M1を聴けばすぐわかる。ときにリズムが敷かれることがあるので、アンビエントと呼ばれるのが適切かどうか再び疑念が浮かぶ。アンビエント性を備えているとでも言うべきか。どうでもいいが。モールス信号によって作家名が表記され、数字によってトラック名が提示されている。リスナーの想像力を最大限に活用する配慮、解釈の開かれによってリクール的な想像力の関与が重要になってくるといわんばかりだ(議論の余地がある)。作家自体もそのような想像力の働きを要請している。今ではさすがにこのような性質の盤は作られないだろうということを考えれば、やはり現代的というよりも古典的というのに相応しいだろう。しかし古典は常にひとつの達成なのだ。ちなみにGlobal Communicationを語るさいによく言及されるのはTom MiddletonとRichard D. Jamesとの関係である。88年に2人は出会い、Aphex Twinの盤にMiddletonが参加したこともあるので、彼が元Aphex Tiwnのメンバとされることもある。現在2人がどのような関係にあるかはわからんが。さて名盤はほっといて次にいこう。