Shapes and Sizes : S/T

ARTIST / Shapes and Sizes
TITLE / S/T
LABEL / asthmatic kitty records
DATE / 2006

1229。うーん。asthmatic kittyといえばいまをときめくSufjan Stevensが所属するミシガンはホランドに属するミレニアム以後あたりの新興レーベルなわけで。Stevensに触発されてレーベル自体に興味を持つ事は別に悪いことではないわけで。しかし地域性をその形成の動機とするレーベルは音楽的傾向や革新性に類似が見られるということは必ずしも期待されない。とはいえShapes and SizesはCaila Thompson-Hannant、 Jon Crellin、Nathan Gage、Rory Seydelという男女混合ユニットでどうもカナダ出身らしいので地域性云々は関係ないレーベルなのかもしれない。やってることはストレンジに構成された色彩が豊かなドリーミー・ポップである。確かにStevensをそのように形容することもできなくもないのだが、やはり洗練と革新に格段の違いがあるのはしょうがないことなのかもしれない。いや、言い方が悪いな。Shapes and Sizesがやっていることは洗練もされてるし革新性もある。ベクトルの違いとリスナーである僕との期待の不一致というやつだ、結局は。聴いていて決して悪い気分にならない。楽しい気分になる。ガチャガチャと展開される演奏も、その擬態語が選択されるとしても極めて優雅であり、きちんと梱包されてはみ出さない。しかし多様性の時代において、これではまだまだパンチが足りないと評価されるのではないかしらん。頑張って欲しいところだ。