Parnasso Quartet : Jens-Peter Ostendorf - String Quartet
ARTIST / Parnasso Quartet
TITLE / Jens-Peter Ostendorf - String Quartet
LABEL / ecm
DATE / 1993
TITLE / Jens-Peter Ostendorf - String Quartet
LABEL / ecm
DATE / 1993
1133。ecm new seriesとかいうもののひとつ。このシリーズはレーベルのホームページから調べてみるとジャケがかなりシックで好みであり、若干集めたいという欲求に駆られる。雰囲気からインプロ系な感じだが、現代音楽という大枠なくくりのなか、もしかしたら譜面が用意されているアカデミックなタイプの演奏なのかもしれません。というかその辺の区別ができない時点でもういけないんですけれども。そんなことを感じながらちょちょっと調べるとJens-Peter Ostendorfというのがドイツの現代音楽家だそうで、不勉強の頭をたれるポーズが今夜も粛々と行われました。ということは図形楽譜であれなんであれ、行為の指示を記したスクリプトがありそうですね。さて、あまりecmを取り上げてきていませんけれども、今後折を見て。ユニクロもTシャツデザインにジャケ・イメージを取り込んでいることもあるし。タイトルにあるようにストリングス4本の不穏な競演であります。Ingrid Goltl(バイオリン)、Hans Georg Deneke(バイオリン)、 Thomas Oepen(ヴィオラ)、Michael Katzenmaier(小型チェロ)という4名、これのグループがおそらくParnasso Quartetというものを形成しているのでしょうけれども、彼らがとり食うんだJens-Peter Ostendorfの世界たるや、もう、なんというか、どう聴いたらいいか。優雅なストリングスという現代音楽と呼ばれるものが登場する以前の、なんとなればシェーンベルク以前の、楽器に内在する合目的性の幻想は本当にどこに消えてしまったのでしょうか。現代にはクラシックの快楽というものは存在しないのでしょうか。あるいはこれを快楽的に教授する僕をはじめとした現代人たちは完全にスカトロジー段階の性的成熟を果たした存在と同じようにポスト人間なのでしょうか。1989年録音。