irr. app. (ext.) : Dust Pincher Appliances
ARTIST / irr. app. (ext.)
TITLE / Dust Pincher Appliances
LABEL / crouton
DATE / 2003
TITLE / Dust Pincher Appliances
LABEL / crouton
DATE / 2003
1079。目下収集に奔走しているレーベルcrouton。そろそろいうのやめますが、Peleの Jon Mueller とChris Rosenauによるレーベルです。あの口当たりのよい納涼インストを展開していたPeleの2人がやるレベルですからさぞかし耳障りのよいものだろうと想像されるかたも多いかもしれませんが(そういうものもありますが)、Jon MuellerはAumus Tietchensとのつながりもあるほど前衛な作家ですから、croutonがそちらに傾斜していても何の不思議もございません。というかそうでなければ僕も魅かれませんし、もっとマスにアピールして広く名前が流布しているでしょう。Pele好きには諸事情により隠蔽されているといっても過言ではありません。そんなcroutonより、かのNurse With Woundsとのコラボ盤も記憶に新しいirr. app. (ext.)による作品です。コラボというか少し異なっていて既存の音源をNWWのSteven Stapletonがじきじきに後処理をirr. app. (ext.)やJim O'Rourkeに頼んだというFaustの"Rien"的手法のようだが。この盤自体は1997年にJim O'Rourkeもリリースしているアイスランドのレーベルからリリースされた10"に数曲足したリイシューもの。このレーベルでもO'Rourkeという名前が出てくることから、音はテープないし電子実験側面のO'Rourkeと親和性が高いと想像してもらってかまいません。正直斬新な音とは思いませんけれども、どうやって出しているのかという好奇心を掻き立てる小粒で繊細な音を作っています。肌理細やかさに起因する密度の濃さも好感がもてる。ジャケの雰囲気がどうも他の盤にも共通して見受けられるので、おそらくグラフィックデザインも手がけるという本人によるものだろう。キワモノであることは否定しないので、Peleファンは間違ってもそういう音を期待しないようにしてください。