V.A : Difficult Easy Listening
ARTIST / V.A
TITLE / Difficult Easy Listening
LABEL / nonplace
DATE / 2004
TITLE / Difficult Easy Listening
LABEL / nonplace
DATE / 2004
1050。個人的に今もっとも悪い意味で期待を裏切らないのがnonplaceである。2000年くらいに設立されたはずなので、まさに電子ミレニアムの枠組みに入るレーベルなわけだが、フルアルバムのリリースは年間大体2枚程度のようで、なかなか寡作である。しかしこれがオーナーのBurnt Friedmanの耳のよさがそれぞれの盤に結晶されることにつながると考えればそれもいたしかたあるまい。さて今回紹介するこの盤はnonplaceのオールスターによるものです。おそらく書き下ろしを集めていると思うのだがどうだろうか。というのは、レーベルとして商業的に各盤をアピールするようなスタンスを取っていないと感じるからである。Shank、Burnt FriedmanはLycheelassiというかたのリミックスやJaki LiebezeitとのコラボにThe Nu Dub Playersとの楽曲、Beige、Atom HeartによるプロジェクトReplicant Rumba Rockersなどが複数の曲を提供している。唯一Swaaiというユニットがよくわからないけれども、一応オールスターといってよいだろう。全体的にダブを基調としながらも、それにとらわれずに黄金の耳によって選び出された作家たちの興味深い楽曲が並んでいます。しかし苦言を呈するとすれば、かなり各人が個性の高い作風なので、コンピというものにはなかなかまとまりきらないという部分があるのも事実である。タイトルが示す二律背反はまさにnonplaceの本質を見事についているわけであるけれども、そのことを確認するならば、個々の作家のフル盤にあたってみることをオススメする。通常は僕も新規レーベルに手を出すときはコンピからいくのだが、nonplaceだけは異なるアプローチがよいでしょう。とりあえず、荒波に負けずにこのレーベルはあつ20枚くらいは盤をリリースしてほしいものです。