Paul Panhuysen and The Galvanos : Lost For Words
ARTIST / Paul Panhuysen and The Galvanos
TITLE / Lost For Words
LABEL / tabel of the elements
DATE / 1998
TITLE / Lost For Words
LABEL / tabel of the elements
DATE / 1998
1357。オランダ出身のPaul Panhuysenは50年代にアカデミックな環境下で絵画を勉強し、同時代の先進的な作家と同じようにフルクサス的な流れへと飲み込まれていきました。美術展のキュレーターやディレクターをつとめながら、65年にDe Bende van de Blauwe Handという作家集団を結成し、まさにフルクサスの流れの渦中へと身を投じていったわけです。そのなかでもパフォーマンスとしてPaul Panhuysenは音の生成へと傾斜を強めながら、聴覚と視覚を投合するインスタレーション的な作品を世界中で発表するにいたる。本作はThe Galvanosと称される9つのgalvanometerをともなう5つのウォークマンにによって構成されたインスタレーションで、それまでPanhuysenが録りためてきた音素材を数値的に調律された反響ワイヤーを用いて振動へと変換し、それらを組み合わせながらプログラマティックに音が生成されたようだ(詳しいことは面倒くさいので省略)。音素材にはスターリンによる演説なども含まれているらしい。原型をとどめていないのでわからないが。てか最後まで聴いてないから後半でてくるのかもしれませんn。Maciunas Ensembleという他のパフォーマー、またPaul Panhuysen自身もピアノを弾いたりしているようで、すべてが自律的に成立しているわけではないらしい。音だけ聴いた限りはかなりくぐもったドローンという印象を受ける。インスタレーション全体を体験してみないことにはなんともいえない。なぜこのような盤をパッケージ化するのか、toeの頭の悪いところでもあり、どこよりも英雄的なところでもある。でもこれだけ一種のファインアートへと傾倒している盤をリリースするのは珍しいっちゃ珍しいか。いわゆる飾られる音楽なので、快は保障できません。