V.A : Incidental Amplifications
ARTIST / V.A
TITLE / Incidental Amplifications
LABEL / room40
DATE / 2006
TITLE / Incidental Amplifications
LABEL / room40
DATE / 2006
オーストラリアのレーベルroom40のコンピ。通常カタログナンバのつけ方はrm00なのだが、ミニCDを採用することが多い別のシリーズではedrm00というカタ番のつけ方をしている。どう違うのかはいまいち定かではないが、このコンピは後者である。収録時間は1時間を越えている。この盤のコンセプトはMusak社によって考案されたアンビエント以前の音楽プログラムに焦点を当てているという。いやもう少し適切にいうと、そのMusakが覆い隠そうとする、人間の営為のなかで生じる音に焦点を当てている。いわゆる工場の生産性を向上させ、ショッピング・モールで消費者にある感情へと促すような音。アンビエントとどのように異なるのか定かではないが、Brian Enoがアンビエントを思いついたのは病院でMusakが流れていたからという。その無機的な覆いを取り外しむき出しにするということ。なんとも頭のでかい現代アート的発想である。まあそれもいい。それゆえこの盤がArts Queenslandの支援を受けたのであろう。いつものように参加者紹介をしましょう。Cabaret VoltaireとThe Hafler Trioを結成したChris Watson、Terre Thaemlitz、memeやselektionからリリースするBrandon LaBelle。というか僕からアクセスしやすそうなのはその程度というからかなり飾られる音楽向けの作家が集められているのではないか。実際にroom40関係者も少なそうである。このような企画を実践するroom40というレーベルは、ある意味魅力的であり、ある意味危うい感じである。できるだけ長生きして欲しいのが個人的な感想である。