Bauhaus : In The Flat Field
ARTIST / Bauhaus
TITLE / In The Flat Field
LABEL / 4ad
DATE / 1980
TITLE / In The Flat Field
LABEL / 4ad
DATE / 1980
ゴス周辺の扉を開いたニューウェーブ期を代表する1枚である傑作1st。ジャケの局部露出が物議をかもしたのは有名な話です。ジャケはもちろんそのパフォーマンスなどからも退廃的イメージを読み取る事は可能であったろうが、ゴスというのは日本で誤解されることが多く、なかなかBauhausがゴスと呼ばれることは、日本においてはあまりよい影響はないのではないだろうか。以前2ndの'Mask'を紹介しましたが、そのときの感想を読むと、聴く前の予想よりも軟弱ぶりを読み取っていたようです。しかし今回は逆に予想以上の激しさを読み取っている。ギターはなかなか機械の残酷を持っているし、音のほうも表面的過ぎることもなく、深みがあっていい。なんともいえない激烈さによって地盤がしかれているように感じられる。よいではないか。90年台にD.Cブランドの流行の残り香ともいうようないでたちが一部で日本に流布しており、そのころにファッションにたいして少なからず興味があったぼくは、ゴスという悪魔じみた退廃振り(たとえばアリスアウアア)に恐怖を覚えていた。しかしそのような服装をする彼女ないし彼がこの1stのような音を出すとは同考えても想像できない。またゴシック・ロリータというのもよくわからん。そもそもゴシックという語の起源はゴシック建築からという了解でよいのか?表面的な、視覚的な、何かしらの雰囲気という理解でよいのか?まあゴスということで考えるよりもBauhausのこの1stの実践はまったく個人的な判断ではボーカルを除けばAlbini方面へと鏡が向けられているように思う。もしかしたら検討違いかもしれないが。まあボーカルになんともいえない自己陶酔を嗅ぎ取れることは当然だが、その他の演者たちもある程度の酔いにおぼれることができそうなかっこよさがある。名盤に相応しいかっこいい盤だろう。骨太。