Cheval De Frise : La Lame Du Mat
ARTIST / Cheval De Frise
TITLE / La Lame Du Mat
LABEL / ruminanCe
DATE / 2005
TITLE / La Lame Du Mat
LABEL / ruminanCe
DATE / 2005
フルかと思って買ったのですが、残念ながら5曲入りのep的作品です。ruminanCeというレーベルって本国と日本にしか流れていないのではないかといわんばかりで、日本という国のある層のリスナが非常に世界的におかしなグローバリゼーションを実践しているというのが如実に感じられる。ruminanCeは個人的によいレーベルと思うし、アメリカのsickroom recordsとともによい展開を見せてくれたらなぁと思います。ブームが来れば、Albniチルドレンという言葉が平然と使われるようになるでしょう。本作は以前このブログでも取り上げた2人組みのCheval De Frise(参考:1)の作品。ruminanCeとsickroomは国は違えど非常に近しいレーベルでして、Cheval De Friseも版の切れた作品をsickroomからリイシューしています。前作からさほど大きな変化も感得されないし、響きも大同小異である。2本でやってるのが信じられない緻密さを構築する。オリジナリティの確保もなされている。フラメンコ・ギターを想起させるが比べ物にならないほど此方のほうが抽象的であるのはご存知の通りである。ドラムはリズムを刻むという本来の役目に加え粒を生成するという役目を与えられている。ドラムが「自分も音を鳴らしているものである」ということに気づく事は意識的に大きな変換である。特に2人組で片方がドラムである場合にその意識は非常に明瞭なかたちで現れることになる。音色の獲得は注目すべきだ。輪郭を描くだけがリズム隊の役割ではないのである。これは何所にその端緒を見出す事ができるのだろうか。また付け加えるとすればこのようなドラムの鮮鋭化に一役買っているのは録音を担当したJay Pellicciの力なのかもしれない。何を隠そう彼もドラマーなのである。