Sonic Youth : Washing Machine
ARTIST / Sonic Youth
TITLE / Washing Machine
LABEL / geffen records
DATE / 1995
TITLE / Washing Machine
LABEL / geffen records
DATE / 1995
2074。過去盤レビュー。大学時代にバイト先の人から買った1枚。"Experimental Jet Set, Trash And No Star"の次。あんなにも個人的には好きではないメジャーデビュー3部作の後に、まるで正気に返ったかのようにギターを鳴らし始めた9枚目ぐらい。ジャケはKim Gordon撮影によるバンドTを着たファンをとらえた写真。珍しいチープなもの。現在のSonic Youthの入り口として僕は捕らえているんだけど、世間的にはどんな感じなのかしら。全体的に静謐で、ゆるゆるとしつつも、実は漂白されたばかりの白シャツのように無垢。PixiesのKim Deal他がM6でちょろっと参加してるぐらいで(その曲はあんまり良くない)、純然たるSonic Youthが楽しめる。My Bloody Valentineが新譜を引っさげて返ってきた2013年ですが、それでもなお現在世界でもっとも美しいギターを鳴らすバンドはSonic Youthであると僕は思う。本作はそれが特に、というわけでもないけど、僕たちが大好きなSonic Youthとして、冴え渡ってる。盤のラストを飾るのは20分にも届こうかとする大作"Diamond Sea"。M10の'Skip Tracer'からの移行も自然で、没入したまま終わっていく。やっぱり美しいギター。ビューティフル・ギター。それでも、ほら僕たちインテリでしょとか、ほら小難しいことやってるでしょとか、そういうんではなくて、純粋に快が推し進められてる。音楽の快楽。もっとも良い形で表出されるノイズである。ポップスとしてのノイズ。これほどの発明があるだろうか。絶対的に聴くべき佳作。