The Sea And Cake : The Fawn
ARTIST / The Sea And Cake
TITLE / The Fawn
LABEL / thrill jockey
DATE / 1997
TITLE / The Fawn
LABEL / thrill jockey
DATE / 1997
1757。以前紹介した盤"The Biz"。4th。録音、ミックスはもちろんメンバでもあるジョンマケが担当。本作も良く聴いた。重要なのは発表された年代なのかもしれないけれど、それはそれ。ブシもブシとして、花と咲き、僕は僕として、春を待つ。絶妙なトータリティでもっての、勝負強さは他に類を見ない清涼感を持つ。M1から放たれる確実なウタ心は、M2のインストかと思わせる長い前奏をも違和感に感じさせる期待感を秘めすぎる。メンバ全員なのか、一人の男の関心なんかは知らないが、電子への欲望が見事に挿入され、きつく締め上げられたすべてが、バンドの性質をなんら疑わせない産後を保証している。シカゴから、何かが爆発しようとしていた時期、本当の前夜祭がくっきりと浮き彫りになる。どの盤が、その爆発を決定付けたかは置いておこう。むしろ、その総体の1枚として、本作があると考えようじゃないか。今聴いても、なんら現代性を失っていないと感じるクオリティは、僕個人が凍結しているのか、ポピュラー音楽が本当に死んでしまったのかを、全員で問い直すことを要求する。全員で。せーので。