Klaatu : S/T / Hope
ARTIST / Klaatu
TITLE / S/T / Hope
LABEL / 1976/1977
DATE / capitol records
TITLE / S/T / Hope
LABEL / 1976/1977
DATE / capitol records
2119。過去盤レビュー。"Two Classic Album From Klaatu"が正式タイトルだと思うけど。1973年に結成されたカナダ産のバンド。The Beatlesなきあと、その作風があまりにも似ているということで、当初メンバーの詳細が明らかにされなかったこともあって、The Beatlesのメンバーによる覆面バンドなのではないかとうわさされたらしい。これがKlaatuを語る上ででもっとも重要な逸話である。展開はプログレチックで、覆面というほど作風に近似性は見出すことはできないと個人的には思う。メンバーは、 John WoloschukとDee Longのデュオからスタートし、その後Terry Draperが参加した。3ピースである。そんな彼らの1st(邦題『謎の宇宙船』)と2ndをコンパイルして楽しむことができるので、買ったわけだ。これは梅田丸ビルのタワーで買ったと記憶してる。1stは世界的にはセルフタイトルなんですが、カナダでは"3:47 E.S.T. "と呼ばれているんだとか。どういう敬意かThe Carpentersもカバーしてグラミー候補にまでなったらしいM1'Calling Occupants Of Interplanetary Craft'からぶっとんだ展開で、Mercury Revのような荘厳さが漂っている。M2に鳴ると、The Beach Boys見たいになるわけで、どこまで先ほどの逸話が本当なのか疑わしいところである。70年代の方法論なのだ云々、あるいは、Paul McCartneyの当時の興味云々といわれればそうなのかもしれないけど。でも聴き進めていくと、確信犯的にThe Beatlesがおもちゃ化される。M4なんかはPaulかもね。声も似てる?か似てない?って感じ。Klaatuの由来は映画『地球の静止する日』の宇宙人に由来するらしい。日本でもwikiが異様に充実していて、ある程度人気があることをうかがわせるが、どの程度の人口がKlaatuを楽しんでるのかと問われると結構疑わしいなぁ。2ndではロンドン交響楽団を使って、M1からやっぱりまるでPaulをやっちゃってる。構成は、シンプルとまではいかないまでも、こてこてではなくなり、間口が広がっているように感じる。まさに希望だ。ただサウンド・メイキングが時代を背負い始めていて、ちょっとダサいなぁと感じてしまう。それはしょうがないけどね。プログレバンドだぜ俺たちって感じになるね。荘厳さに拍車もかかって。ユニオンとかで探すときは、多分プログレの棚においてあるんでしょう。興味がある方は、たしなみとして、ちょろっと聴いて置けば良いのではないでしょうか。ダサいけど構成や旋律は素敵ですよ。