Jim O'Rourke : I'm Happy, And I'm Singing, And A 1, 2, 3, 4
ARTIST / Jim O'Rourke
TITLE / I'm Happy, And I'm Singing, And A 1, 2, 3, 4
LABEL / mego
DATE / 2001
TITLE / I'm Happy, And I'm Singing, And A 1, 2, 3, 4
LABEL / mego
DATE / 2001
2079。過去盤レビュー。"Eureka"で同時代的な感銘を受けた僕たちは、O'Rourkeの新譜を待ち続けていた。しかし、当時の僕たちが知らなかったのは、歌モノO'rourkeというのは、彼のごくごく狭い部分でしかなく、本当の姿は、ただのインプロ・オタクでしかなかったという。本作のような電子アプローチを以前からとっていたかは定かではないけど。だからCDが並ぶ場所も違うわけですね。でも、本作はしっかりと歌モノO'Rourkeと同じ棚にあったようななかったような。そしてそれは梅田の丸ビルタワレコだったような。当時やれ、電子インプロなんてものにはなんの興味もなかったけど、本作を聴いて僕は開眼した。グリッチの美しさというやつは、本作のM1'I'm Happy'でかなり楽しむことができる。粒感とはなんなのかということを考えていたのもその頃だったのではないか。そしてメランとコリーを抜群に出会わせるM2'And I'm Singing'。耳への快楽をもたらす美しい電子の戯れ。当時僕が、megoを知っていたかどうかは定かではない。多分知らなかったと思う。以前からFenneszと、レーベルのオーナーの1人だったPitaらとのコラボをしていた。今でも続くFenn O'Bergである。そして2001年といえば、Fenneszがmegoから"Endless Summer"をリリース。一部の人たちから、エレクトロニカの頂点とまで言われていた。もはやよくわからん時代、そして、何か先端的な音楽がごそごそとうごめいているなという風。それに多少なりともマーケットが反応して、僕たちみたいな学生にも届けられるようになった時代。それが多くの僕たちが初めて体験したミレニアムの音楽シーンなのであった。それから10年以上たったけど、ところで、今の音楽シーンってどういうものなのでしょうか。詳しい人、流れをつけて教えて欲しいなぁ。良い盤です。