Frank Zappa : The Lost Episodes

ARTIST / Frank Zappa
TITLE / The Lost Episodes
LABEL / rykodisc
DATE / 1996

[15-71]。過去盤レビュー。初めて買ったZappa先生の盤です。なんか曲もいっぱい入ってるし、デジパックだし、いいかなと思って買ったんだけど、聴いていて激しく後悔した感覚が残っている。なんか変なだみ声ばっかり収録されてるし。ドゥーワップとか興味ないし。Frank Zappaって俺とはあわんなぁと思ったものです。それが結構どっぷりになった現状を考えると、本作のなかからいくつかの断片を寄せ集めて、何とか虚像を維持したのであろう。てか色々な曲が突っ込まれすぎて、Zappa信仰を強固にしておかないと、面を食らう盤なんだろうな。Don Van VlietことCaptain Beefheartとの競演も結構収録されていて、６０年代７０年代のレアトラックをたっぷり楽しめる。一応先生が生前編集に携わっていたという話もあり、現在も再現なくリリースされている遺産とはちょっと趣が違うのかもしれません。ただし、１枚に３０曲も詰め込むものだから、曲自体が細切れといった感じで、じっくりと先生の仕事を楽しむことはできないと想像する。先生たちのインタビューを案内代わりに、オードブルで小皿をつつくような感覚で、脳細胞の部分部分を眺めていけばよいのではないでしょうか。自分の身振りに絶対的な自信を持ち、録音して残すこと、それを編集して送り出すことに生涯を捧げた先生を象徴する１枚であることは確か。ジャケットに写るコミカルな先生の苦悩する様子が大変ほほえましい。