Beck : Mutations

ARTIST / Beck
TITLE / Mutations
LABEL / geffen records
DATE / 1998

1874。3rdくらい。当時のBeckへの熱狂は異様な状態で、多少遅れて僕も盤を手に入れた。Lサイドも入れ込んでいて、"Odelay"はLPで買ったと記憶しているがどうだっただろう。Beckがその頃なんと呼ばれていたか。貴公子とか、王子とか、そんな感じか。90年代を盛り上げた1人でもある。サブジャンルをミクスチャーのもとたやすく一翼にしていく手法は変わらないが、ヒットした前作から、アコースティックに路線を変更したというのが本作の評価だった気もする。プロデはNigel Godrich。前年にRadioheadの"OK Computer"でもって世界を変える一翼をになった男である。それでいて、デジロックな方向性を変えていくわけだから、Beckの傍若無人が浮き彫りになっているともいえる。素直に歌がある。そういう印象の盤。JellyfishのRoger Manningなんかが、縦横無人にサポートしていて面白い。まったく時間をかけずに作ったとは思えないぐらい各曲にBeck成分が投入されていると感じる。M6のエキゾチックな'Tropicalia'がFM802でかかりまくっていたのが懐かしい思い出として思い出されることはないでしょうか。愚直で、良い盤に仕上がっていると思う。