The Beatles : Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
ARTIST / The Beatles
TITLE / Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
LABEL / parlophone
DATE / 1967
TITLE / Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
LABEL / parlophone
DATE / 1967
[20-71]。過去盤レビュー。ただの歴史的名盤。今はどうか知らないけど、世界で1番、なんの1番かわからないけど、それに輝いたこともある1枚です。そのコンセプチュアルな仕立てもさることながら、アイドルから、脱皮してサイケデリックに音楽に向き合う立ち位置を獲得、さらにアイドル的に偽装に成功することによってThe Beatlesは世界で1番のバンドになった。それは歴史的に見て、半世紀近くたった今も塗り替えられていない。純粋にかっこいいしね。The Beatlesがださいってのは、やっぱりヤーヤーヤーなアイドル時期であって(失礼)、僕が好きな中期以降のThe Beatlesってのは、最高にかっこよいのである。最高に痛い、と言い換えられると否定はできないけど。The Beach Boysに鼓舞されて繰り出された本作は、もちろんBrian Wilsonを刺激し、Frank Zappaを挑発し、もう国境なんてどうでも良くなって、少なくてもロックは「世界音楽」へと達した(その形式が西洋的だるということは置いておいて。つまりレトリックとしての意味での「世界音楽」である。他意はない)。ジャケットにはKarlheinz Stockhausenが並び、多くのロック・キッズを小難しい現代音楽へと導いた(と想像される)。さらに、マルクスからバロウズまで、その他多くの有名人たちが記念写真に写りこみ、本作を祝祭的に演出している。しかし、退屈な曲が並んでいる、とも言えるかもしれない。僕個人としては、それほど好きな1枚ではない。正直なところ。もちろんアンコールを飾る"A Day In The Life"はPaulとJohnという稀代のS極君とN極君の共作として奇跡的な祝祭性を帯びていると思うけど。この曲にかんしては、PaulがJohnの崇高なイメージを陽気に邪魔しているかのような造りである。Pual派としては、もう最高に空気を読んでなくて楽しい。そんなところ。本作については、聴いてないとかお話しにならないみたいなので、一応どうぞ。もっと良い盤もたくさんあるけどね。