Rafael Toral : Violence Of Discovery And Calm Of Acceptance
ARTIST / Rafael Toral
TITLE / Violence Of Discovery And Calm Of Acceptance
LABEL / staubgold / touch
DATE / 2000
TITLE / Violence Of Discovery And Calm Of Acceptance
LABEL / staubgold / touch
DATE / 2000
2422。以前紹介した盤"Wave Field"。ポルトガルはリスボン出身の音響映像作家Rafael Toralさんの5枚目くらい。本作より現在に至るまで、satubgoldからコンスタントなリリースを重ねています。今年で50歳。50歳ですよ。僕たちがかつて素敵な作家たちだなと思った人たちが軒並み高齢化しているわけです。それだけ僕たちも歳をとったということの証左なわけですが。盤が回転し始めてから早速良い音色を出してくれます。17年前の盤ですか。そうですか。もうやってられないですね。ギターをメインとする音響インスタレーションを構築するという古くはRobert Frippがやってるやり口の展開です。全然違ったらごめんなさい。録音されたのは1993年から2000年までの間。そういう意味ではstaubgoldと契約する初手としてのベスト初期音源集とも言えなくない。そのクオリティはJim O'Rourke周辺として、折り紙付きのこんこんちきでしょう。本作でもPhill Niblockに並んで、O'Rourkeに対して特別な謝意が表明されています。ギターは決してかき鳴らすためだけにあるわけでも、つま弾くためにあるわけでもない。サウンド・ジェネレーターとして魅力的な楽器なのかもしれません。本作ではそれぞれのトラックで使われているギターがクレジットされています。ローランドのG-707、フェンダーのJaguar、アイバニーズのSilver BassやRoadster。弦楽器にたいして、同様のアプローチをとる作家たちもエフェクトやらのケーブルを絡ませながら美しい音を出しています。ただこの方向は、少々対外的に熱狂を振りまくことができないベッドルーム・マスターベーション・マシーンのような没頭をイメージさせがちなので、元気な子どもたちがあこがれることはあまりないという、そんな感じ。だいたい素敵な1枚なので、確認程度におひとつどうぞ。