Drexciya : Journey Of The Deep Sea Dweller I
ARTIST / Drexciya
TITLE / Journey Of The Deep Sea Dweller I
LABEL / clone classic cuts
DATE / 2011
TITLE / Journey Of The Deep Sea Dweller I
LABEL / clone classic cuts
DATE / 2011
2254。以前紹介した盤"Neptune's Lair"。今はなきデトロイトのリバイアサンことDrexciyaはGerald Donaldと、今はなきJames Stinsoからなるユニット。一応伝説的というのが筋。なかなかこの手の作品集がどばっと堕される作家ってのはいないと思うけれども、未発表曲も含めて、集大成されたのでいまさらながら手に入れて起きます。で、第一作品集となる本作。未発表曲はM7。そのほかには、ur傘下のschokwaveからリリースされた"Deep Sea Dweller"(1992)、本体urからリリースされた"Bubble Metropolis"(1993)と"Aquatic Invasion"(1995)と"The Return Of Drexiya"(1996)、submergeからリリースされた"The Unknown Aquazone"(1994)と"The Quest"(1997)、warpからリリースされた"The Jouney Home"(1995)といった音源からそれぞれどこまでもらしい曲たちをコンパイルしています。いやあいいですね。こだわってますよ。深く深く、海をイメージさせてもぐっていくDrexciyaのアシッド感覚は、はまるとなかなか抜け出せない。いつだってその流体を音へと流し込んでいった2人が、Richard.D Jamesを初めとして、いろんな人たちに愛されるがゆえに、デトロイト・テクノというローカルな名前を持ちながらも宇宙へと解き放たれていくシーンにおいて、比較的アクセスしやすくなったってのが近年の状況なのだと思う。実際問題として、曲たちも決してアゲる方向へと抜けてはいけないけれども、すごくクラシックなたたずまいがあるし、何よりもストイックでかっこいいのである。ザビエル野田努いわく「もしデトロイト・テクノがなんたるかを知りたければこれを聴けということ。デトロイト・テクノの本質とはナイーヴな叙情主義でも感傷主義でもなく、それはもっとハードなものだ」。本作に収録されているなかでは一番古いM10の'Sea Quake'(というか実質的なDrexciyaのデビューシングル)は、見事なクラシックのたたずまいをみせて、本当に染みる。あるいは踊れる。