Birdie : Some Dusty
ARTIST / Birdie
TITLE / Some Dusty
LABEL / it / kindercore
DATE / 1999
TITLE / Some Dusty
LABEL / it / kindercore
DATE / 1999
[7-71]。イギリスで70年代末にガールズ・ポスト・パンクバンドDolly Mixtureとして活動していたDebsey Wykesさんと、80年代にEast Villageなるバンドの一員としてThe Byrdsに憧れていたPaul Kellyさんによる夫婦らしいユニットBirdie。例に漏れず、タワーレコード梅田店のインディー紹介コーナーに並んでいた1枚。アメリカではkindercoreから出ていたから、エレファント6との呼応のなかで、紹介されていたのではなかろうかと推測。試聴してよいなと思った当時の僕。今聴いても、そこそこ聴ける。新しさも、奥ゆかしさも、歴史も、何もかもないけど、飛び石にさえならないけど、ローズなエレピの音色であったり、ワカワギターであったり、テイスティで、心地のよい小品である。ポップスとして完成度は高く、たゆたい度も素晴らしい。ストレスも、ひっかかりもなく、ただた不毛に消化されていく時間を、ただただ無害に彩っていく映画のサントラのような楽曲たち。レコ屋の戦略に心地よくだまされて、日本でもある程度流通したことが予想される本作ですが、その心がその後の日本に影響を与えることはほとんどなかったと思う。それで良いと思う。こういう盤が、毎年1年ずつ、その世代の層が生きるメインディッシュに、パセリ的な添え物としてあることを心から願う。良盤。