Moodymann : Forevernevermore
ARTIST / Moodymann
TITLE / Forevernevermore
LABEL /peacefrog
DATE / 2000
TITLE / Forevernevermore
LABEL /peacefrog
DATE / 2000
1736。デトロイトの貴公子ことKenny Dixon Jr.による3rdくらい。peacefrogによる名作リイシューの一環。95年から2000年までの間にリリースされた12インチをコンパイルしたもの。ねっとりとしたグルーブを特徴とする。ボーカルものをサンプリングソースとするあたりが、その情熱性を高めてくれる。決して世界音楽的に捉えるべきではないと思うが、ジャズやらファンクやらへの傾倒が、いわゆるデトロイトハウスを取り巻く「ブラック」さを強めているように思う。それを真に、デトロイトにおける「アフリカン・アメリカン」によるポピュラー音楽の枠組みへと落とし込むこと、あるいはそのような安直な世界音楽史に抗うことこそ、学生時代に課せられる使命だと捉えなければならない。もちろん答えはない。西のMatthew Herbert、東のMoodymann(とその周辺)というには、Herbertに背負わせるものが重過ぎるかもしれないけれども、その重すぎるかもという感想を十全にするには、東側の流通量が少なすぎて一般への知名度はまだまだ低いように思う。DJ上がりということもあってか、終始身体の底部へと働きかける力動性を備えている。われわれは常に〈フロア〉にいるのだ(われわれは、〈フロア〉性というものを考察しなければならない。すなわち、生命における、宇宙における、万物における〈フロア〉性だ)。この有名なジャケをディスクユニオンで何度も眺めながら、何がなんやらでスルーし続けた数年前。僕は適度に金を持ったので、再発にあたりあっさりとそれに飛びつくことができた。そんな不在の思い出を補完してくれた1枚でもある。いわゆる名盤(といいつつ、Moodymannの諸作がその希少性からかすべて名盤扱いのようなので、今後修正する可能性もあり)