The Pastels : Sittin' Pretty
ARTIST / The Pastels
TITLE / Sittin' Pretty
LABEL / chapter 22 / homestead
DATE / 1989
TITLE / Sittin' Pretty
LABEL / chapter 22 / homestead
DATE / 1989
1678。以前紹介した盤"Suck On - Retrogressive 1983 - 1985"。フル盤としては2ndにあたるらしい。homestead回収の一環として、そして時に味わいたくなるシャリついた空気感の回復として購入した次第。Stephen McRobbie(ボーカル、ギター)、Brian Taylor(ギター)、Martin Hayward(ベース、ギター)、 Bernice Simpson(ドラム)、Annabel Wright(キーボード、ボーカル)というメンバ構成。インディー独特のヘタウマさが絶妙。少なくともボーカルの下手さは尋常でない。ギターソロもこっぱずかしい。ドラムもたたいてるのが精一杯な感じ。そう、その感じ。僕たちの大好きなよろつき具合。といいつつ、僕らの学生時代、だらだらと入り浸った丸ビルのタワーレコードのいくつかのポップを飾っていた「アノラック狂」という言葉の意味もわからないままであることに気づく。どうも備忘録で書いておくと、アノラックってのはフード付きのウィンドブレイカーみたいな上着のことで、イギリスのスラングとして「おたく」の意味があるという。で、渋谷系という服飾カルチャーを包み込んだ運動と連動しつつ、The Pastelsなどのヘロヘロインディーのことを「アノラック系」と呼んだ、とかそんな話。まあ時代と密着した言葉である以上、いまや確実な死語ですね。渋谷系という言葉と同様に。多分僕らの世代が、かろうじてその残り香を煙たがっていたぐらいだと思われる。まあ、そのような通称が滅びても、The Pastelsが残したものは滅びないだろう...といいつつも、本音はやっぱり80年代後半から90年代初めにかけて乱立したヘロヘロインディーというのは、捨てられたガムのように時代に張り付いているものだとも思うのです。この良さを理解するには、少なからず、同時代を感じておかなければならないと。正直、僕たちは少々後の世代だけども、その残り香を頂戴することができた幸福な存在だった。心からそう思う。ジョンマケからThe Pastelsに遡行する今の10代が、本作を聴いて失望するだろうことは、想像に難くないのだ。しかし、中高生たちよ、君たちが学祭でカバーすべきは、この手の音楽なのである。