Killing Joke : S/T
ARTIST / Killing Joke
TITLE / S/T
LABEL /e'g records
DATE / 1980
TITLE / S/T
LABEL /e'g records
DATE / 1980
1693。邦盤のタイトルは『黒色革命』。ジャケから漂うそのイキフンは名盤の資格十分なように思う。徐々にその色合いを変えていく、というかその音色がザ・80年代に突入していくという評判のKilling Jokeなので、僕はとりあえず本作で彼らの偉業をちんこした、と納得しようと思う。今の僕にはそれで十分だ。予想よりも、70年代パンクの軽やかさを引き受けているけれども、ベースの太さと飽くなき反復を強制するドラムと、ギターの虫歯ぶりはとても好みである。本作を作り上げた初期メンバはJeremy "Jaz" Coleman(ボーカル、キーボード)、Kevin "Geordie" Walker(ギター)、Martin "Youth" Glover(ベース)、Paul Ferguson(ドラム)。彼らが生み出す音は、時にメタルやらインダストリアルやら言われる。しかし、やはり感じ入るべきなのは、ここに流れているグルーブ感であり、そこにはやはり、パンク以後のねちっこさがある。インスト曲のM4なんかを聴けばその辺が理解できるのではないか。Helmetも、Metalicaあたりが、本作に収録されている楽曲をカバーしている。そこに本作の歴史性を捉えることも可能だ。解散再結成などを繰り返し、決して伝説に堕すことがなかったKilling Joke。Paul Fergusonはすでに死去したが、バンド自体はまだまだ瓦解せずに自己を細々と抱え続けている。先に述べたように、僕の嗜好からして、本作以後のKilling Jokeを追うことはないだろう。だがしかし、本作で、このバンドが歴史に残したインデックスは十全であることは言うまでもない。後は、遊びの部分だ。まじでかっこいいから、10代のうちに繰り返し聴いておけ。