Robin Fox & Clayton Thomas : Substation
ARTIST / Robin Fox & Clayton Thomas
TITLE / Substation
LABEL / room40
DATE / 2005
TITLE / Substation
LABEL / room40
DATE / 2005
1279。room40も集まってきましたねぇ。本作はmegoからもリリースのあるオーストラリア出身のRobin Fox(myspace)とドイツ出身のダブルベーシストClayton Thomas(myspace)によるコラボレーションです。電子と有機の結合事例。よく考えると、弦楽器とシンセやらラップトップといった電子は頻繁に組み合わされています。なぜそのような結合が推進されているのかはよくわかっていませんが、得てして実験的な音の出し方で有機楽器を使用していることが多いことを考えると、結局は楽器の可能性の追求ということなのかもしれません。この盤を聞いていても、どう考えても楽器が悲鳴というか嗚咽を漏らしているかのように感じます。こっちはこんな音が出せるぜ、それなら俺はこんな音が出せるぜ、というインプロ合戦を聴いていると、リスナーは沈黙を強いられます。メロディの非携帯性と没入を拒絶するグロテスクさ。リスナーは黙って不可解なものに対峙するだけです。そしてどこまでも感覚的に音に接触する。なんか知らないけど気分が悪い、という。あと、両者のバランスがやや調和されていないようにも感じる。どちらかが全面にでて、どちらかが退くといった印象か。room40は優秀な前衛音楽レーベルであるから、インプロもなかなか興味深いけれども、この盤はやや一般受けしないか。