Supreme Dicks : The Unexamined Life
ARTIST / Supreme Dicks
TITLE / The Unexamined Life
LABEL / homestead records
DATE / 1993
TITLE / The Unexamined Life
LABEL / homestead records
DATE / 1993
Dan Oxemberg、Jon Shere、Steve Shafelという三人によるバンド、もはや90年代に入り込み3年が過ぎ去った中でhomesteadの潜在する影響力もその手元から離れて各自開花していく初期段階です、が、このバンドがたとえそれ以後の音楽史に名前を刻まなかったとしても、そのことがそのままイコールでこの盤の評価を低くするということにつながらない、ローファイ感に溢れた表面を持ちながらそれを並べ上げるときに構成されるサイケデリック感は彼らの音楽の深遠な怪奇さを演出する、毒のカロリーを抱え込みながら、決してあせることなく低空飛行の音を重ねていく、重なる声は呪術師のうめき声に似ている、わざとらしくなされる不完全な演奏がPavementやGod Is My Co-Pilotを連想させるかもしれない、どちらのバンドにもそれほど明るくなく、音楽性が近いとはいえな、しかし着ている服が違ってもやってる人間のずるがしこい笑いは衣服では隠せないのではない、僕は全然この盤を作った三人のことは知らない、そして多くの人々が僕と対して変わらないと思う、けれども他の盤は知らないけれども、ただこの盤を通していくらか彼らの残したある塊をその精神の傍らに落とし込むことが許されないわけではない、それは消極的な許可の問題であるどころか、積極的な要求へと向うだろう、homesteadが持つただの歴史性を超えて残した珍しく純水に良い盤であると思う、最後の曲M15ではベースにDinosaur Jr.のLou Barlowが参加している、おそらくこの時期homesteadからリリースのあったSebadohつながりであることが想像される