This Heat : S/T
ARTIST / This Heat
TITLE / S/T
LABEL / piano/these
DATE / 1979/ 1991
TITLE / S/T
LABEL / piano/these
DATE / 1979/ 1991
非常に盛り上がりを見せついにリイシューまでされたThis Heatの1st。僕は一応cdオリジナルのほうを買いました。デジタルリマスタされた音も聴いてみたいのですが、とりあえず見送ります。青色と黄色の色ジャケが他の名盤とよばれる盤同様のヒロイックさを演出します。Hellaの方法論というかZachさんのドラムプレイはよくCharles Haywardさんの蛸ドラムプレイを引き合いにだして語られていました。確かにそれほど高速ではありませんが非常に巧みなドラムだといえますね。もともと前身はジャズバンドですから全体としての方法論がロックからやや離れてフリーと接近しているといえるでしょう。サイケデリックさにも接近にし、Redio Headに似たような曲あったなと思わせるM3など全体として多様である。現在電子で体現されているような曲ももちろんありますねM7なんか、非常にダウナーでしてパンクという文脈と並べることが果たしてできるかどうかというところはありますね。確かにメッセージ性は強そうですがやってるサウンド実験ですよね。ここでこの盤が名盤となるのはその意外に明快なポップス性です。非常に耳に残る。あとはこの盤を手がけた人間も重要ですね。Slapp HappyのAnthony MooreとFlying LizardsのDavid Cunninghamという二大巨頭が関わっているというのは決して忘れることができないでしょう。ゆえにThis Heatはプログレのカテゴリに長らくおさまってきました。そういえば高校のことSlapp Happyの"Sort Of"を探していて、結局'Casablanca Moon / Desperate Straights'を買ったのを覚えている。この盤が、この時代に、僕を含めて異様な熱気とともに迎えられるというのは奇妙なことですよね。それとも実はいつものように結局非常に狭いマーケットにおいてなのでしょうか。とはいえ6月にはとうとうボックスセットが出ます。こんな雑多な時代ではMetabolistの"Hansten Klork"あたりもCD化されるのでしょうか、多分売れませんけど。