Slint : Spiderland
ARTIST / Slint
TITLE / Spiderland
LABEL / touch & go
DATE / 1991
TITLE / Spiderland
LABEL / touch & go
DATE / 1991
誉れ高き2nd。Papa MことDavid Pajoさん、元Squirrel Baitに参加していたBrian McMahanさんとBritt WalfordさんとEthan Bucklerさん、今はBonnie "Prince" BillyことWill Oldhamさんの仕事によく顔をだすTodd Brashearさんががっつり組んで80年代後半に結成されたSlintはBastroとあわせてオルタナティブの産声であるとともに現在ある種のインストの傾向をもつバンドの元祖といわれている。というかそもそも実質両バンドがSquirrel Baitを構成していたわけですからまったく仲良しなわけですよね。1stはAlbiniと仕事をしていますからこの盤でも彼の影響が如実に現れています。どうも直接的にはAlbiniはかんでいないみたいですけども。録音はBrian Paulsonです。非常に印象的なジャケは上記のWill Oldhamさんによるものでして本当にみんな仲良しです。僕は彼らの出自がルイビルにあることから強くルイビル系のサウンドというものにある種の偏見的イメージを抱いているのですが、本当にルイビルというところの空気を吸いたいですよね。非常にひりひりしたこの温度が現在にも強い影響力を示しているというのは理解できます。もっとも強く影響を受けているのはスローコア関係だと思いますが。逆に彼らがAlbini以外から影響を受けているとすれば個人的に非常に感じるのはM1でみせるVelvets的前半ですね。これもアメリカのバンドなら当然のことなのかもしれない。オルタナがここで産声を上げたというのは時代区分の問題なのでしょうが、Sonic Youthなどは81年デビューですし実質ダイナミックな役割を果たしたのは彼らからの流れでしょうから、あまり的を得ていない気がしますね。とはいえフォロワーがたくさんいるにも関わらずこの盤が未だ誉れ高いというのは非常に悲しい。本当にこの音で(Tortoiseなどの洗練にいかずに)この盤を超える作品が出てこないというのは。