Pat Metheny Group : Stil Life (Talking)
ARTIST / Pat Metheny Group
TITLE / Stil Life (Talking)
LABEL / geffen
DATE / 1987
TITLE / Stil Life (Talking)
LABEL / geffen
DATE / 1987
2365。以前紹介した関連盤"Trio 99→00 "。フュージョン名盤。期待していたPat Methenyの方向性ではなかったけれど、評判はすこぶる良い。グラミーも受賞している。しかし最近は別の方面から注目されているかもしれない。その理由は本作のM3'LLast Train Home'が『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ』のEDテーマに採用されたから。印象的なイントロはもつものの、抑揚のない静謐な展開をする曲。激しいバトル漫画ながら風変りな世界観を持つジョジョとその親和性が絶妙だったわけだ。ジョジョのアニメ化が成功した理由は、色彩とデザインを重視したアニメーションの哲学に他ならないけれど、スタンド名と音楽の関係をきちんと取り入れているところなどがファンを裏切らないのだろうなどと表面的な感想を書いておく。ちなみに第一部がアニメ化されたときはYesの超絶名曲'Round About'がエンディングテーマだった。さて、そんなへんてこな文化的入口から門戸が広がったPat Methenyさん。本作は、そのあまりにも軽いテンションの曲が集合していて、ぼく個人的な趣味としてはやや外れる部分はあるけれど、たぶん広くアプローチできる曲が集まっていりるのだろうし、リラックスできるカフェ系音楽だ。もちろん静謐な音楽の中に、静謐なつま弾かれるPat Methenyのプレイは、穏やかに響きながらも、複雑さを置き忘れているわけではない。自然な身振りで、コンフォートさすら与える境地にいるわけだ。、メンバーはメインのPat Metheny(ギター)、Lyle Mays(鍵盤系)、Steve Rodby(ベース)、Paul Wertico(ドラム)、 Armando Marcal(パーカ、ボーカル)、David Blamires(ボーカル、Mark Ledford(ボーカル)といった面々。今年はリオオリンピックで、ブラジルな音楽が広く聞かれることになるだろう。その広範な影響圏に確実に置かれるこの名盤が、先の複合的な要因でもって新たに聞かれることは容易に想像できる。澄み渡る空気感を胸に、あまりにも無害な音楽がある。別に聴かなくてもよいけど、たぶんどこかしらで聞いてしまうであろう1枚となっている。