Frank Zappa And The Mothers Of Invention : One Size Fits All
ARTIST / Frank Zappa And The Mothers Of Invention
TITLE / One Size Fits All
LABEL / discreet
DATE / 1975
TITLE / One Size Fits All
LABEL / discreet
DATE / 1975
2338。行き成り複雑な構成のトラックに浮遊感のある高音ボーカルを乗せられた日には、あれ、俺Stereplabと間違えたかなとすら感じさせる多芸で先取りなZappa先生は、いつものようにねっとりとギターを奏でる。また困った1枚というか、先生の先生たる所以というか、感動をくれますね。ちなみにその高音ボーカルは、キーボード担当のGeorge Dukeによる。当時の他のThe Motehers Of Inventionのメンバーその他は以下のとおり。 Tom Fowler(ベース、臨時?)、James "Bird Legs" Youman(ベース、怪我して一部のみ参加)、 Chester Thompson(ドラム)、 Napoleon Murphy Brock(ボーカル、テナサ、フルート)、Napoleon Murphy Brock(ヴィブラフォン、マリンバ)、ZappaがファンだったというJohnny Guitar Watson (ゲストボーカル)、そして友人のCaptain BeefheartことDon Glen Vlietの謎名義Bloodshot Rollin' Red(ハーモニカ)。手法はいつものように取り貯めた膨大なライブ音源をベースに、オーバーダビングを施して、あーでもこーでもと構築されている。本作は、ものの本によればZappa先生の中期の代表作だという。何枚代表作あるのか知らないし、コレが中期だとは知りもしないが、確かに音楽的な主張が強い。コレでも癖が強いと感じるが、いつものような下品なまでの悪ふざけは抑え目で、下々のものにも分かるようなアプローチでもって、音楽に取り組んでいる。軽薄な音がシンセから鳴らされることもあるが、Zappa一流の卓抜な構成のもとに置かれれば、時代のダサさを一切感じさせないのはさすがというかなんというか。ジャズ、フュージョンのような形態を機軸に、真顔のZappaがそのグループを聞かせている。逆に、冗談でしょうZappa先生、と声を上げてニヤニヤしてしまう人も居るのでは、と邪推するような人間は本作を聴けばそのような感想は空気のように抱けない。なぜならかっこよいから。とりあえず座ってZappa先生のギターソロ、聴きなって。その下にひかれているMothersの面々による卓抜な演奏に震えなさいと。Zappaファンたちの間では入門盤としてもいけると太鼓判が押された1枚ですが、安心していると、無意識下で脱糞してるので注意。Zappaが本気を出したポップスがこれか!名盤。