UR Presents Galaxy 2 Galaxy : A Hitech Jazz Compilation
ARTIST / UR Presents Galaxy 2 Galaxy
TITLE / A Hitech Jazz Compilation
LABEL / submerge
DATE / 2005
TITLE / A Hitech Jazz Compilation
LABEL / submerge
DATE / 2005
2309。以前紹介した関連盤"Interstellar Fugitives 2 - Destruction Of Order"。Lサイドによるレビューはこちら。レビューしたとばかり思っていて放置していた。といっても、リリース時に購入したというわけではなく、去年あたりにオークションで落としたという体たらく。オンタイムで一応聴いてはいたけども。といいつつ、ここにコンパイルされているアンセムの数々をオンタイムで流し込んでいたかというと否であるが。日本盤の帯いわく「マッド・マイク率いるプロジェクト、ギャラクシー・トゥー・ギャラクシー。全世界が待ち望んだファースト・アルバム、遂に登場! 数々の名曲が新曲とともにコンパイルされた伝説の軌跡」。とまあ、妥当な内容がつづられている。その程度に、壮大に待ちわびられていた楽曲集だったわけですね。帯にあるように、このURの中核はMad Mikeなわけですが、プロジェクトとしての無造作な使用法によって、ユニット名なのか、概念なのか、作品名なのか、あるいはどこからどこまでなのか、などなどいろんなものが不定形にうごめき、結果としてかもし出される地下感に僕たちは憧れつつ付けるわけです。本作の成り立ちとしては、プロデューサーとしてまずURがある(ディスク2の2曲M5M8を除く。それぞれ、Derrick JamersonとURの44番ことGerald Mitchellが担当)。UR名義のフル盤としては、これまで一応2枚ほどリリースがあるし、Galaxy 2 Galaxyの1stと呼ぶのが正しいのかよくわからないけれども、それはそれ。なぜなら1992年に本作にもぶち込まれている'Amazon'や'Jupitar Jazz'を収録した12"の"World 2 World"があったし、1991年の12"の"Nation 2 Nation"もあった。それぞれが所詮、何かしらの類似でしかないですが。年代的にもバリバリに躍らせていたであろう90年代初頭の曲から、2000年代にいたるまで、幅広くコンパイルしたという意味では本作はベスト的な内容ではあります。先にあげた以外にも、'Transition'や'Hi-Tech Jazz'といった、常にかかれば歓声があがること間違いなしの有名曲がぼろぼろと入っているわけですから、デトロイト・テクノって何、あるいはテクノの源流に寄り添うにはどうすればよいの、あるいは最上級の怒れる反体制的な革命精神と極上のリラックス経験を両立させたいんだけど、といった無茶な要求まで、色々とかなえてくれるんだからそれはすごい。成り立ちが、日本盤ライセンスということで、当時はシスコが持つレーベルであるsubscapeからCDがリリースされました。いつまでたっても輸入盤が出ないうちに買いそびれたんだ。当時の僕は、輸入盤に、オリジナルというささやかな真正性を見出していたという笑い話を今、思い出した。本作が出てまた10年たった。何だかご陽気で、古びてるんじゃないかという考えも、楽曲ごとにはあるかもしれないけど、そんな感慨も全部まるっとひっくるめて、敬礼を忘れないように。