Wynton Kelly Trio & Sextet : Kelly Blue
ARTIST / Wynton Kelly Trio
TITLE / Kelly Blue
LABEL / riverside
DATE / 1959
TITLE / Kelly Blue
LABEL / riverside
DATE / 1959
2293。名盤探訪。50年代の西海岸でもっとも信頼されたピアニストは誰か。Miles Davis、Cannonball Adderley、Dizzy Gillespieといったビッグネームに愛された、彼こそWynton Kellyである。という話。本作には、彼がNat Adderley(コルネット)、Benny Goldson(テナーサックス)、Robby Jaspar(フルート)、Paul Chambers(ベース)、Jimmy Cobb(ドラム)という6体制で収録したM1'Kelly Blue'、'Keep It Moving'がきらびやかに配置され、そのほかにはピアノ、ベース、ドラムというベーシックな3人体制で収録された楽曲が含まれている。表題曲であるM1はミディアムテンポながら、抑え目なリーダーを横目に、印象的なフックも聞きながら、各人のソロが冴え渡っている。そりゃそうなのかどうかしらないが、この2曲については、CobbとChambersは"Kind Of Blue"録音の数日後に取り組んでいるわけであるから。KellyもEvansにかわって1曲だけ弾いていたはずだ。そだから3人であっても、2人の歴史的なリズム隊に支えられることで今度はKellyが跳ねたフレーズをつむぎまくる。スウィングしながら、決して軽く行かない。とても力強い。そうかと思えば中盤ではスタンダードな楽曲を軽いタッチで引き上げるわけで、分裂症的な印象すら与える。スネオなのかジャイアンなのか。そこがKellyの問題である。適当だが。Miles流に言えば、Red GarlandとBill Evansのハイブリッドなのだという。ということは、スネオとジャイアンの比ゆってのはなんら的を得ていないことになる。スネオ=Evans、ジャイアン=Garlandということだ。、、、そりゃないぜ、ドラえもん。ということで、僕は攻めてくるジャズが好きなんですが、この1枚は控えめなわりに、エッジが聴いているので好きです。やりますね。名盤。