The Black Dog : Neither / Neither
ARTIST / The Black Dog
TITLE / Neither / Neither
LABEL / dust science
DATE / 2015
TITLE / Neither / Neither
LABEL / dust science
DATE / 2015
2307。以前紹介した関連盤"Genetically Modified"。もはや第一線でぱっとした活動をしている印象がないThe Black Dog。かつてはBlack Dog Productionsとして、現PlaidのEd HandleyとAndy Turnerをメンバーに最高のダンス・ミュージックを作っていたわけですが("Bytes")、その後2人の脱退によって、Ken Downieのプロジェクトに移行。その後驚くほどコンスタントにリリースを重ねてきましたが、やっぱりぱっとしない。ちなみに本作はこの名義でおよそ12枚目のフル盤です。今は、本作のリリース元であるdust schienceの運営者でもある Martin DustとRichard Dustをメンバーに組み込み、まだまだやる気に満ちているようです。そんなわけで、今回、なんとなく懐古的に本作に手を出してみました。なんだがジャケに渋さがあるし、タイトルもシンプルだし、もしかしたらすごい美麗な原点回帰をしているのではと期待したわけです。UKという広い意味では同郷の人たちの活躍ってのもあるわけですからね。でも、期待はさほど好転することはなかった。なんだか悪い印象として、ダウナーなイルビエント的な響かせ方でもって、粒感も感じられないという感想を持っていたけど、本作でもそれはかわりませんでした。好きな人もいるんしょうけど。音がぼやっとしているように聴こえてしまうんですね。M6とか結構荘厳かつ重厚なんですけど、短くてやる気を感じないし、音がぼやっとしてるのは変わらないし。結局は、こういうのが好きかどうかなんでしょうね。昔からやっていることが変わらないといえばそうなのかもしれません。古いタイプのテクノとまではいいませんし、かといって、その懐かしさを十全に満たしてくれる音でもないという、ちょっと困った感じになるわけです。やるならやる、やらないならやらないと。いつの間にか知る人ぞ知る大御所になってしまって、僕は悲しいです(本国での評判はしりませんが)。M10みたいな低音ブーストのゴリゴリな感じとかいいのにね。あるいは、本作で一番長尺のM13はもしかしたらフロアでのアンセム感を秘めていると思う。そこからラストまでは、割と音響的にも個人的には好ましい。こちらの方向でお願いいたします。あくまで個人的には。コレを機に"Bytes"聴いたけどやっぱいよいねぇ。