Horace Parlan : Us Three
ARTIST / Horace Parlan
TITLE / Us Three
LABEL / blue note
DATE / 1960
TITLE / Us Three
LABEL / blue note
DATE / 1960
2281。ジャズ名盤探訪。掘っても掘っても、といっても僕はまだ砂場遊びをしている程度なわけで、出るわ出るわ。もうややうんざりしつつありながらも、別に嫌いなジャンルではないので、時期を見つけては、amazonでポチり続ける社会人である。本作は、Charles Mingusに見出されたHorace Parlanによるリーダー作の2nd。ジャケも有名、そして、その演奏も名演として誉れが高い1枚となっている。メンバーはHorace Parlan(ピアノ)、 Al Harewood(ドラム)、George Tucker(ベース)。トリオという布陣でありながら、密度の高い詰まった演奏で、それぞれの楽器が、それぞれの役目を果し、そしてその総合としての見事に提示されている。特にTuckerさんのベースは、リズムキープなんて後景の仕事ではなく、ぶりぶりと太いやつをひりだしている。特に一聴して、その全ての価値を証してしまうタイトル曲M1'Us Three'では、そのぶりぶりが疾走感と重なり、最高の1曲を演出している。比較的偏向を持った音楽を好んでいる僕たちが、分かりやすく、かっこいいジャズとして想定するのは、このようにひりひりする演奏でもって実現したトラックではなかろうか。身体をダンスへとアジテートするような、それでいて、決してたやすく躍らせてくれないような。ただ、そうであるが故に中盤は割りと比較として平板に響いてしまうというネックもある。これはよっぽどのことではないとクリアできない1曲目の罠といえるだろう。それでもラストでまたアップテンポで、とがったプレイを示して美しく仕上げられているから、トータルの満足感は高い。wikiによれば、Horace Parlanは幼少期に急性灰白髄炎にかかり、右手の自由を失ったという。それゆえ、右手では、重厚なリズム感を、自由が利く左手がコード感を演出する演奏法を確立したという。何があるかわからないし、それでもおな、音楽は与えられる。